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[
室伏ガンバレ！
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前回、柔道の井上康生選手の話を書きましたが、今回はハン
マー投げの室伏広治選手です。
覚えていますか？２００４年のシドニー五輪での室伏広治選
手の成績。金メダルを期待されていたのに、決勝には進んだ
ものの終わってみれば76m60cm・９位だった。
最後の一投の時、室伏選手は一つの行動をとった。
それはスタジアムの大歓声に対して、人差し指を唇にあて、
「シィ〜」とジェスチャーしたのだ。
皆さん静かにしてください…、集中させてください…、そう
スタジアムの大観衆に訴えたのだ。
しかしながら、結果は期待を裏切ったのだ。
当時の自己記録で金メダルを取れたのに…。
今年のアテネ五輪を前に室伏選手の表情はまったく違ったも
のになっている。
ハンマーを持ち、自分の身体の一部のように感じ、サークル
に向かうときには、大好きなジェットコースターに乗るとき
のようなドキドキ感で楽しいのだと言う。
プレッシャーが全く気にならなくなったそうだ。
それは、ある人の話を聞いて吹っ切れたと彼は言う。
ある選手が試合前夜、水中で水の圧力に圧迫されとても苦し
い…夢を見たのだそうだ。その圧迫感から逃れようと必死で
もがいているうちに、圧迫感から逃れる方法に気づいた。
それは、水面に浮上すること。水面に出ると身体はプカプカ
と浮いてくれる。
この実話を聞いた室伏選手は光が見えたと言う。
大歓声で集中できないのではなく、周りの環境に左右されて
いただけ、集中力が無かったのだと室伏選手は反省した。
そんな話しをニコニコと楽しそうに話す彼は、シドニーの時
とは別人になったのだ。
本当の意味での鉄人になった姿をアテネで見たいのは私だけ
ではないと思う。
さぁ〜皆さん室伏選手と一緒に水面まで浮上しませんか？
2004/08/09(月)
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